2016年6月27日月曜日

マリモ通信その1

お久しぶりです。学部4年の梅川です。

私は今阿寒にいます!皆さんは阿寒と聞くと何を思い浮かべますか?やはり「マリモ」と答える方が大半なのではないかと思います。私はマリモを対象として研究を進めているのですが、阿寒湖のマリモについて理解を深めるためには阿寒に長期滞在するほかない!ということで、6月1日から阿寒でお世話になっているところです。

阿寒に来てからそろそろ1ヶ月が経つので、阿寒での活動の様子を「マリモ通信」と題してお伝えしていこうと思います!

1ヶ月と聞くと色々な調査・活動をしたのだろうと思われてしまいそうですが、実を言うと天候不良のために、フィールドでの活動はそれほど頻繁には行えていません。毎日のように雨が降るので、「これが阿寒特有の気候なのか」などと感じていたのですが、話を聞くとこんなに雨が降り続くことはほとんど無いそうです。なんだか私が阿寒に来たがために、雨が降っているのではないかと考えてしまいます・・・。

それでも何度かフィールドに出て観察を行ったので、その様子をお伝えしていきます!今月8日には球状マリモの群生地であるチュウルイ湾に行き、波によって打ち上げられたマリモの観察を行いました。

打ち上げられたマリモ。自重により扁平になっています
小型のものも沢山打ち寄せられていました

沖で堆積している球状マリモの群落はまだ見られていませんが、打ち上げられたマリモを観察するだけでも、形の多様さや波との関係などについて学ぶところが多いです。これからも機会があれば観察を続けていければと思っています。

また今月26日には、北海道大学理学部生物科学科3年の学生さんが、チュウルイ湾にてマリモの観察を行いました。実は私も去年同様にマリモを観察し、それがきっかけとなって今マリモについて研究しているという経緯があるので、私にとっても思い出深い行事です。

マリモを見せる若菜さん(右)と、それをのぞき込むようにして見る学生さん

初めて見る天然のマリモに、学生さんたちも興味津々な様子でした!今回の観察を機に、マリモについてもっと興味関心を抱いてくれたらと思います。

このような形で、今後も「マリモ通信」をお届けしていきたいと思います!お時間のあるときに、また大原研ブログを見に来ていただけたら幸いです。
 

2016年6月23日木曜日

ナガボノシロワレモコウ調査 6月

蝦夷梅雨でしょうか、最近雨が多いですね。
こんにちは、M1の内田です。今回は6月16日に行ったナガボノシロワレモコウ調査の様子をお伝えします。

この日はあいにくの雨模様となり、調査地にあるナガボノシロワレモコウの生育状況の確認だけで終わりました。
ナガボノシロワレモコウは順調に生育しており、今回花茎が出てきているのも数個体見られました。

ナガボノシロワレモコウの葉

ナガボノシロワレモコウの花茎

蕾が付き始めるのは7月に入ってからなので、調査の本番はまだまだこれからです。随時更新していこうと思っているので、また是非ご覧になってください(^_^)

2016年6月13日月曜日

マイクロサテライト実験

皆様こんにちは。M1の内田です。
春の調査シーズンが終わって、これからデータ解析や夏の調査の準備が始まります。
そこで、今後のデータ解析に向けて、10・11日に大原研の先輩である荒木さんをお招きし、マイクロサテライト実験についてご指導いただきました。
 
データ解析の様子

マイクロサテライトはゲノム上に存在する反復配列のことで、同じ種でも個体によって反復数が異なります。そのため、集団内の遺伝的多様性や自殖率、クローン繁殖の範囲など調べることができます。 
今回はプライマーの作成方法、PCR・シーケンス手順、データの解析方法などを習いました。
 
波形データの一例
 
今回教えていただいたことは、今後の自分たちの研究に役立てていきたいです。
荒木さん、ありがとうございました!
 
食事会の様子
 
 

2016年6月6日月曜日

道南に調査に行ってきました

分け入っても分け入ってもオオウバユリ。

皆さまこんにちは。調査の春の陣が終わり、一息ついているM1大嶋です。
続々とサンプルが増えてきて嬉しい悲鳴をあげつつ、解析を楽しみにしているところです。

さて、更新が遅れましたが、 5月23日~24日に道南の乙部、森にオオウバユリの調査に行ってきました。




5月23日は、乙部町にて調査を行いました。

宮の森公園からの景色


乙部調査でのオオウバユリ開花個体





 5月24日には森町での調査を行いました。


森調査でのオオウバユリ非開花個体(定規は30cm)

私はオオウバユリの繁殖形式が集団間でどう異なるかについて興味があるので、道内をいろいろと調査に行く予定です。

随時更新していきますので、またお時間あるときに訪問してくださいね!



2016年5月30日月曜日

広尾遠征 調査編

こんにちは!大原研学部4年の梅川です。
今回は先日予告していたように、広尾での調査についてお伝えしていこうと思います。

5/19に、広尾で環境教育に参加させていただきましたが、その合間を縫って調査を行いました。午前中には、広尾のシーサイドパークでオオウバユリの調査区の設定と、エンレイソウ属の袋掛け処理を行い、午後には歴船川付近でエンレイソウ属のサンプリングをしました。

オオウバユリ調査区の設定の様子

袋掛け処理を行う相田君

皆で協力しながら、スムーズに作業を行うことができました!晴天にも恵まれたので、とても楽しかったです!

調査と環境教育を終えた後には、サンタランドに行きました。広尾町はサンタの町として有名だそうで、皆でサンタランドを満喫しました!集合写真はなかなか上手く撮れませんでしたが、これもまた良い思い出です。

シャッターのタイミングをしっかり見ていた内田さん

バッチリ!と思ったら斜めっていました・・・

今回の遠征も色々な出来事があり、とても楽しかったです!最後に夕食の焼き鳥屋さんでの一幕を、お気に入りの写真として載せておきます!

プロ野球の速報を見て、盛り上がっています



2016年5月24日火曜日

広尾遠征 環境教育編

こんにちは。大原研学部4年の梅川です。

5/18から5/20まで、研究室のメンバー全員で広尾まで行って参りました。今日は広尾で実施した環境教育の様子について投稿しようと思います!

5/19に、広尾町内の中学生と新任の先生方を対象に、環境教育を行いました。テーマは「オオバナノエンレイソウが教えてくれる自然の大切さ」。広尾町に大群落が存在するオオバナノエンレイソウと、それを取り巻く自然環境について理解を深めてもらうために、大原研として毎年参加させていただいている行事です。

初めにオオバナノエンレイソウの生態や、自然環境との関わりについて、大原先生が講義いたしました。中学生の皆さんはとても真面目に先生のお話を聞いていました。

みんな集中してお話を聞いています!
次にいよいよ野外へ!オオバナノエンレイソウの開花個体は中学生の皆さんにもなじみのある存在ですが、実生個体(発芽したばかりの個体)などはほとんどの子が見たことがなかったようで、一生懸命探していました。

実生個体、大捜索中!
締めくくりとして、環境破壊について皆さんに考えてもらいました。広尾シーサイドパークにはキャンプ地として利用されているエリアがありますが、車の乗り入れが多いために、実生個体はほとんど生育していません。その様子を、車の乗り入れを禁止したエリアと比較しながら見てもらいました。

自然の大切さについて、真剣に考えています
今回の環境教育は晴天にも恵まれ、非常に充実したものになりました!夏にも広尾での活動がありますので、その様子もお伝えしようと思います!

以上が環境教育編ですが、私たちは環境教育の合間を縫って調査も行いました。その様子については、調査編と題して投稿しようと思っておりますので、そちらも是非ご覧ください!

網走・川湯地方での調査

こんにちは、相田です。
更新が遅れがちですが、今回は14日、15日に行っていました、網走地方や川湯地方での調査のことを書こうかと思います。

網走、川湯地方では丁度オオバナノエンレイソウやミヤマエンレイソウ、さらにはそれらの雑種と思われるエンレイソウ属植物までいっぱい揃っていましたので、たくさんのエンレイソウを観察してきました。

エンレイソウ属植物の雑種がどのように出来る(出来た)のか、今も作られ続けているのか?というところが自分の一番興味のあるポイントなので、今回の調査で得られた知見を基に研究を進めていきたいです。

ちなみに今回見ている雑種のエンレイソウはこんなかんじです。



葯を含めた雄しべの長さが雌しべの長さとほぼ同長であることと、花が少し斜めにつくこと、子房が赤みを帯びていることなどが分かりやすい特徴です。

このうち、雄しべの長さと花の付き方についてはミヤマエンレイソウに近い形質であり、子房の色についてはオオバナノエンレイソウに近い形質なのです。

こんなかんじで、すぐ近くにいましたー。
右下の1個体のみ雑種、残りの2個体はオオバナノエンレイソウ


さらに、調査後、宿泊先の釧路へ。
釧路にある武佐の森と言われるオオバナノエンレイソウの有名なスポットも観察してきました。
ここは本当に右も左もエンレイソウ状態でした。


釧路で美味しい晩御飯を食べて、札幌に戻ってきましたー。

巨大串焼き、めっちゃおいしかったです(笑)